豪政府、未成年SNS禁止違反で大手企業を調査開始と発表

小野寺 佳乃

豪政府が主要SNSへの監視強化を表明

オーストラリア政府は2026年3月31日、16歳未満の交流サイト利用を禁じる法律の運用を巡り、複数の大手サービスに対する調査を実施していると明らかにした。対象となったのは、TikTok、YouTube、Snapchat、Facebook、Instagramの5つのサービスである。
同国は2025年12月、若年層を不適切なコンテンツやアルゴリズムの影響から守ることを目的に、未成年のSNS利用を制限する制度を導入していた。今回の対応は、その実効性を確認するための措置と位置付けられている。

法施行後も未成年利用が継続と指摘

制度開始から約3か月が経過したが、規制当局は多くの未成年が依然として利用を続けている状況を把握した。オンライン安全を担当する監視機関は、禁止対象の年齢層が複数のサービスへアクセスしている実態を確認したとしている。
また、未成年による利用の通報体制が十分に機能していない点も問題として挙げられた。規制当局は、アカウント作成時の年齢確認や利用制限の仕組みが不十分である可能性を指摘している。

年齢確認は企業側の責任と明確化

同制度では、利用者が16歳以上であることを確認する責任は、サービス運営企業に課されている。合理的な対策が取られていないと判断された場合、企業には厳しい行政措置が科される可能性がある。
政府関係者は、巨大IT企業であれば高度な技術や資金力を持っており、年齢確認の実装は実現可能な措置であるとの認識を示した。国内で事業を継続するには、法令順守が不可欠であるとの姿勢が示されている。

違反時には巨額制裁金の可能性

法律では、規定違反が認められた場合、最大で数千万豪ドル規模の制裁金が科される可能性がある。これは企業に対して強い抑止力を持たせるための措置とされている。
これまでに未成年と見られるアカウントの削除が進められており、複数の企業が対応を強化している。例えば、一部の運営会社は数十万件規模のアカウント停止を実施したことを公表している。

他国でも同様の規制強化が進展

同日、インドネシア政府も同様の未成年保護制度を巡り、関連企業への対応を進めていることを明らかにした。GoogleおよびMetaに対し、制度違反の疑いがあるとして説明を求める手続きを開始したとされる。
この動きは、未成年のオンライン利用を巡る国際的な規制強化の流れを示すものとみられている。各国政府は、若年層の安全確保を目的とした制度整備を加速させている。

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