エビアン会合で主要議題広がる
主要7カ国首脳会議、G7サミットが15〜17日、フランス東部エビアンで開かれる。議長国フランスのマクロン大統領は10日、ウクライナのゼレンスキー大統領が会合に参加すると明らかにした。ゼレンスキー氏は16日午前の協議に加わる見通しで、ウクライナ支援の継続が改めて焦点となる。
今回のサミットでは、ウクライナ情勢に加え、中東をめぐる問題も取り上げられる。マクロン氏は、エジプト、サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦の首脳らを招く方針を示した。ロシアによるウクライナ侵攻と中東情勢が同時に議題となることで、安全保障をめぐる協議の範囲は広がる。
ゼレンスキー氏参加で支援確認
マクロン氏は市民団体などとの会合で、ウクライナはG7にとって極めて重要な課題だと述べた。欧州と米国の間では、対ロシア制裁や支援姿勢をめぐる温度差も指摘されている。こうした状況を踏まえ、マクロン氏はG7として再び方向性を一致させる必要があると訴えた。
ゼレンスキー氏も10日夜のビデオ演説で、G7、欧州連合、北大西洋条約機構の首脳会議が相次ぐことに言及した。各会合がウクライナに具体的な成果をもたらす必要があると述べ、外交日程を重視する姿勢を示した。G7での発言は、各国の支援継続を求める場となる。
中東4カ国首脳も招待へ
サミットには、中東4カ国の首脳らも参加する予定だ。対象となるのは、エジプト、サウジアラビア、カタール、UAEである。マクロン氏は、これらの国々を交えて中東情勢を協議する考えを明らかにした。
中東情勢は、エネルギーや安全保障、国際秩序にも関わる重要課題である。G7だけでなく、地域の主要国を交えた議論を行うことで、協議の対象はより広くなる。ウクライナ情勢と並び、今回のサミットを特徴づける大きなテーマとなる。
貿易不均衡と資源供給を協議
フランス大統領府によると、今回のG7では世界の貿易不均衡も議題に含まれる。各国経済の相互依存が続く中で、公平な貿易環境をどう整えるかが問われる。首脳間の議論では、経済安全保障の観点も重視される。
重要鉱物のサプライチェーンも主要テーマとなる。重要鉱物はデジタル技術やエネルギー関連産業に欠かせない資源であり、安定的な供給体制の確保が各国の課題となっている。供給網の強化は、経済政策と安全保障政策の双方に関わる論点である。
AI協議含む多層的な会議に
最終日の17日には、AIに関してテック企業との議論も予定されている。デジタル技術やAIは、今回のG7で扱われる主要分野の一つとされる。技術革新の進展に伴い、国際的なルール形成や活用のあり方が議論される見通しだ。
今回のエビアン・サミットは、ウクライナ支援、中東情勢、貿易、重要鉱物、AIを含む幅広い議題を扱う。ゼレンスキー氏や中東諸国の首脳らの参加により、G7だけに閉じない協議の場となる。各国がどこまで一致した姿勢を示せるかが注目される。