イオン中間純利益が約3.3倍の133億円に拡大、ドラッグストア事業が成長を牽引

河本 尚真
经过

イオンの中間決算で利益が大幅増、営業収益も過去最高に

イオンは10月13日、2027年2月期の中間連結決算を発表した。2026年3月から8月までの純利益は133億円となり、前年同期の約3.3倍に増加した。ドラッグストア事業の拡大に加え、前年同期に発生した特別損失が減少したことが利益の大幅な増加につながった。

売上高に相当する営業収益は前年同期比13.8%増の5兆9041億円に達し、中間決算として過去最高となった。本業の収益力を示す営業利益も10.7%増の1307億円を確保し、2年連続で最高額を更新した。

事業別では好調な分野と収益改善が進まない分野が明確に分かれた。ドラッグストアや商業施設の事業が全体の利益を押し上げた一方、主力の総合スーパー事業では赤字が続いた。

ツルハの連結子会社化でヘルスケア関連事業が拡大

今回の増益に大きく貢献したのは、ヘルス&ウエルネス事業だった。ドラッグストア大手のツルハホールディングスを連結子会社としたことで、同事業の利益が大幅に拡大した。

ツルハホールディングスの好調な業績が連結決算に反映され、グループ全体の収益を押し上げる結果となった。ドラッグストア事業の成長は、イオンが展開する幅広い小売事業の中でも、今回の決算を特徴づける要素となった。

商業施設を運営するイオンモールも好調だった。ドラッグストアと商業施設の両事業が利益拡大を支え、総合スーパー事業の不振を補う構図となった。営業利益が過去最高を更新した背景には、こうした事業ごとの収益動向の違いがある。

主力の総合スーパーは増収でも126億円の営業赤字

一方、総合スーパー(GMS)事業では厳しい収益状況が続いた。同事業は前年同期を上回る営業収益を確保したものの、営業損益は126億円の赤字となった。売上の増加が利益の確保には結びつかなかった。

吉田昭夫社長は13日の記者会見で、経済指標が改善傾向にある一方、食品小売りでは消費者が支出を抑える行動が定着していると説明した。食品の購入において価格を重視する消費行動が続いていることを指摘した。

こうした状況に対応するため、イオンは価格を抑えたプライベートブランド「ベストプライス」の販売を強化する方針を示した。消費者の節約志向に対応した商品展開を進め、食品小売り事業の収益改善に取り組む。

熊本の爆発事故など災害関連で41億円の損失を計上

今回の決算には、災害による損失も反映された。イオンは7月の熊本地震や、熊本県嘉島町のイオンモール熊本で発生した爆発事故などに伴う被害について、41億円を特別損失として計上した。

ただし、イオンモール熊本の爆発事故に関する損失額は確定していない。事故の発生原因について調査が続いているほか、施設の被害状況に関する評価にも未確定の部分が残されている。

そのため、今回計上した金額が最終的な損失額を示すものではない。イオンはこうした災害関連の損失を決算に反映させながらも、2027年2月期の連結業績予想については従来の見通しを維持した。

通期業績予想を据え置き、食品スーパーの店舗再編も推進

イオンは中間期に大幅な増益を達成した一方、食品スーパーを含む既存事業の見直しも進める。グループ傘下のユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスは、2030年度までに約100店舗を閉鎖する計画を掲げている。

対象となる同社は「マルエツ」「カスミ」「いなげや」などの食品スーパーを展開している。閉鎖する店舗の一部については、首都圏で展開する小型スーパー「まいばすけっと」やドラッグストアなどへの転換を進める方針だ。

吉田社長は店舗再編について「グループの利益に置き換えていきたい」と述べた。今回の中間決算ではドラッグストア事業の拡大が連結利益を押し上げたが、総合スーパー事業の赤字も残った。イオンは通期予想を変更せず、低価格商品の販売強化と店舗再編を進める。

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