半導体株の過熱警戒と中東情勢が重荷、日経平均反落の一方で銀行株などへの資金分散が一段と鮮明に

河本 尚真
经过

急騰後の利益確定売りで相場の流れが一変

13日の東京株式市場は、相場をけん引してきた成長株から資金を引き揚げる動きが広がった。日経平均株価の終値は前週末を1315円00銭下回る6万7242円73銭となり、3営業日ぶりの下落となった。東証株価指数(TOPIX)も28.59ポイント安の4007.49で取引を終えた。

朝方は前週末の米国株上昇を受け、日経平均が500円余り上昇する場面があった。しかし、上値では売りが増え、午後には下落幅が1900円を超えた。明確な国内悪材料よりも、短期間で上昇してきた銘柄への警戒と海外市場の不安定化が売買を左右した。

決算発表を前に持ち高を減らす動きが拡大

投資家の売りは、AI需要への期待で買われていた半導体関連企業に集中した。市場では株価の上昇速度に対する過熱感や、業績に比べた評価の高さが意識された。主要企業の決算発表を控え、利益を確保するとともに保有比率を下げる取引が増えた。

今後はASMLやTSMCなど、世界の半導体市場に大きな影響を持つ企業の決算が予定されている。業績や受注見通しが市場予想に届くかを確認したいとの姿勢が広がり、積極的な買いは続かなかった。キオクシア、東京エレクトロン、アドバンテストなど指数への寄与度が高い銘柄の下落が、日経平均を大きく押し下げた。

韓国半導体株の急落が売りを連鎖させる展開

相場の変動を拡大させたのが、韓国株式市場の急落だった。SKハイニックスは米預託証券のナスダック上場を前に期待を集め、韓国市場で株価が上昇していた。上場という重要な日程を通過したことで、利益を確保する売りが急速に膨らんだ。

半導体株の構成比が大きいKOSPIは一時9%超下落し、取引を一時停止する措置が取られた。この値動きを受け、東京市場でも同業種を中心に売却が相次いだ。時間外取引の米国株先物が軟調だったことも、海外市場全体への警戒を強める一因となった。

銀行や業績好調銘柄への資金移動が進展

市場全体が一様に売られたわけではなく、資金の振り向け先を見直す動きもみられた。金利上昇が銀行の収益を押し上げるとの期待から金融株に買いが入り、三菱UFJフィナンシャル・グループは過去最高値を更新した。時価総額は42兆円台に乗せ、国内上場企業の首位に立った。

個別の業績を評価する買いも入り、通期見通しを引き上げた良品計画は16%を超える上昇となった。リクルートホールディングスやテルモ、SHIFT、三越伊勢丹ホールディングスなども堅調に推移した。半導体株への集中が弱まり、銀行や内需、業績改善銘柄へ資金を分散する動きが鮮明となった。

海外情勢と企業業績の確認が次の焦点に

中東情勢の悪化も市場の不確実性を高めた。イラン側によるホルムズ海峡の再封鎖宣言が報じられ、米国との軍事的な応酬も続いた。エネルギー供給への不安から原油価格が上昇し、企業の費用増加や景気減速につながるとの懸念が売り材料となった。

一方、TSMCが発表した6月売上高は前年同月比で増加し、増収は30カ月連続となった。この内容を受け、日経平均は取引終了に向けて安値から持ち直した。今後の市場は、半導体大手の決算内容と中東情勢、原油価格の動向を見極めながら、業種や企業ごとの選別を強める展開となる。

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