ニチレイへの不正アクセスが低温物流を直撃、KFCの食材配送と全国店舗の営業体制に影響

市原 陽葵
经过

不正アクセスを起点に低温物流の業務が停滞

ニチレイは13日、外部からの不正アクセスを受け、社内のシステムに障害が発生したと発表した。障害によって、冷蔵倉庫で行う商品の入出庫や、冷凍食品を取引先へ送り出す業務に影響が生じている。

同社は冷凍食品の製造や販売に加え、生鮮食品と冷凍食品を低温状態で保管し、各地へ輸送する事業を展開している。保管から出荷までを管理するシステムが正常に動作しなくなり、複数の物流業務が予定どおり進められない状況となった。

影響を受けた範囲や程度については、現在も調査が続いている。システムが全面的に復旧する時期は明らかにされておらず、関係する企業への商品の供給にも支障が広がった。

物流拠点の停滞がKFCの食材供給へ波及

システム障害の影響を受けた企業の一つが、日本ケンタッキー・フライド・チキンだ。同社はニチレイ子会社にチキンなど主要食材の配送を委託している。

物流施設と配送拠点の運営が滞ったことで、全国のKFC店舗へ必要な食材を届ける業務に遅れが生じた。店舗側では、予定していた数量の鶏肉や関連食材を確保できず、通常の商品構成を維持することが難しくなっている。

食材の在庫は各店舗で異なるため、影響の現れ方にも差がある。十分な在庫を持つ店舗では営業を続けられる一方、在庫が少ない店舗では商品を限定するなどの対応が必要になる。

15日以降の店舗営業は在庫状況で変動へ

KFCは14日、15日以降の店舗営業について、状況が変化する可能性があると発表した。食材の供給状況によっては、一部店舗を一時的に休業させるほか、営業時間を通常より短くする。

営業を継続する店舗でも、通常の全商品を販売できない場合がある。必要な食材が不足する商品は取り扱いを停止し、確保できている材料に応じて提供メニューを絞り込む。

営業開始後に在庫がなくなった場合、閉店時間を前倒しする店舗も出る可能性がある。KFCは全国一律の営業体制を示すのではなく、それぞれの店舗の在庫と納品状況に応じて判断する。

デジタル経由の注文受付にも制限が拡大

影響は店舗への食材配送だけでなく、利用者からの注文受付にも及んだ。KFCは公式アプリとウェブサイトを使ったオンライン注文を一時停止し、事前に商品を予約する仕組みを利用できない状態とした。

デリバリーサービスの受付も止めている。KFCが自社で提供する配送に加え、外部の配達代行事業者を通じた注文についても一時的に利用できなくなった。

食材の確保量が定まらないなかで注文を受け続ければ、受注した商品を用意できない事態につながる。注文経路を制限することで、店舗に残る在庫と実際の販売量を調整する対応が取られた。

復旧めど立たず供給と営業の正常化を優先

ニチレイのシステムが復旧する時期は現時点で決まっていない。このため、冷蔵倉庫の入出庫、冷凍食品の出荷、KFC店舗への食材配送が通常どおりに戻る時期も見通せない。

KFCは物流の回復状況を確認しながら、各店舗の営業方針を決める。食材が不足する店舗では休業や時間短縮を実施し、営業可能な店舗でも一部商品の販売を見合わせる。

同社は一日も早い復旧と店舗運営の正常化に向け、対応を進めるとしている。低温物流を担うシステム障害が解消され、安定した納品が再開されるまで、全国の店舗営業と注文サービスへの影響が続く状態となっている。

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