中国貿易黒字が4カ月連続1000億ドル超、外需依存の構図一段と鮮明に

浅川 涼花
经过

8月の貿易収支は1190億ドルの黒字

中国の2026年8月の貿易収支は1190億9000万ドルの黒字となり、4カ月連続で1000億ドルを上回った。中国税関総署が9月8日に発表した統計によると、輸出は前年同月比25.0%増の4014億4000万ドル、輸入は28.2%増の2823億6000万ドルだった。

輸入も大きく増えたが、それ以上の規模となった輸出が巨額の黒字を生み出した。1~8月の累計黒字は8000億ドルを超え、中国の貿易収支は高い水準で推移している。8月の数字からも、中国経済における外需の存在感が大きい状況が確認された。

輸出増を支えた半導体とAI関連製品

輸出をけん引したのは、世界各地で投資が拡大するAI関連分野だった。半導体の輸出額は前年同月のおよそ2倍に増え、AI関連機器も約7割増加した。集積回路のほか、EVなどの自動車関連製品も輸出額の押し上げ要因となった。

輸出総額は前年同月比で25%増え、5カ月連続で2桁の伸び率となった。前年超えという基準では10カ月連続となる。4014億4000万ドルという規模は、過去最高だった2026年6月に次ぐ水準だった。

米国向け34%増、ASEAN向け30%増

地域別では、中国から米国への輸出が前年同月比34%増加した。ASEAN向けも30%増と高い伸びを示し、EU向けは6%増だった。主要な輸出市場への出荷が軒並み増えたことが、輸出総額の拡大につながった。

日本との取引でも、中国から日本への輸出は8%増、日本から中国への輸入は20%増加した。ただ、中国が輸出規制を強化するレアアース関連では異なる動きもみられ、一部のレアアース磁石などの対日輸出は減少した。

輸入増加も消費関連品目は低調続く

輸入額は2823億6000万ドルとなり、前年同月比28.2%増加した。前年を上回るのは15カ月連続となり、輸入全体も高い伸びを示した。半導体の輸入額は約8割増、AI関連機器は約3倍に増加するなど、ハイテク分野で取引が急拡大した。

その一方、国内消費の動向を反映する肉類や食用油などの輸入は伸び悩んだ。輸入総額は増加したものの、品目別ではハイテク関連と消費関連で差が生じている。輸出と輸入の双方で、AIや半導体を中心とした製品の存在感が大きくなった。

巨額黒字を巡り国際的な注目も強まる

先週米国で開催されたG20財務相・中央銀行総裁会議では、大規模な貿易黒字を持つ国に対し、輸出への依存を見直し、国内需要を拡大するよう求める議長声明がまとめられた。中国側はこうした主張に反発している。

また、中国が管理を強化するレアアースの輸出量は8月に約18%減少した一方、自動車などの輸出は拡大した。AI関連製品を中心とする輸出増と高水準の貿易黒字が続く中、中国の貿易構造を巡る国際的な関心も一段と高まっている。

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