家庭向け中心に最大714万件が料金訂正の対象
関西電力が、家庭などが利用する電気料金を2024年4月から誤って高く設定していたことが分かった。9月17日の発表によると、影響を受ける可能性がある契約は最大714万件で、家庭向けの利用者が多数を占めている。
契約1件につき料金の差は1カ月当たり最大1円と小さいものの、対象となる契約数が大規模なため、過大に徴収した金額は全体で最大約1400万円に上る。関西電力は今後、利用状況や契約内容を確認し、返還すべき金額を確定させる。
規制料金の原価を本来より高く算出したことが原因
対象となったのは、事業者が自由に価格を設定する料金ではなく、国の認可などに沿って定められる規制分野の電気料金だ。こうした料金は、電力供給に必要となるさまざまなコストを積み上げて原価を算出し、それを基礎として設定される。
今回、その原価計算の一部に誤りがあった。送配電網を利用する発電事業者が費用を負担する発電側課金について、割引額を決める単価を誤って算出し、料金の基礎となる原価を必要以上に高く見積もっていた。
原価の見直し作業から過去の計算間違いが発覚
関西電力が問題を把握したのは、2026年11月から予定される託送料金の変更に向けて料金原価を見直していた際だった。託送料金は送配電網を利用する際に必要となる費用で、その変化は電気料金の原価にも影響する。
関西電力が新たな費用を規制料金に組み込むため算定を進めたところ、2024年4月の料金改定時に使用した計算内容に誤りがあることが確認された。結果として、それ以降の料金に過大な原価が含まれていたことが明らかになった。
1件当たりの差額精査後に返還手続きへ移行
今回の問題では、すべての対象契約で一律の金額が多く請求されたわけではない。関西電力は契約ごとの利用状況などを踏まえ、実際にどの程度の影響が生じたかを調べるとしている。1カ月当たりでは最大1円の差となる見込みだ。
そのうえで、過大に徴収した分を利用者へ返す方針を示している。具体的にどのような方法で返還するかはまだ決まっておらず、今後、対象額の確認とあわせて手続きの詳細を検討する。
相次ぐ電力料金の算定問題も関電は関連を否定
電力料金の過大請求を巡っては、中部電力グループでも同じ時期から総額約12億円を多く徴収していたことが判明している。関西電力の発表はこうした動きと時期が重なるものの、同社は中部電力の事例を受けて調査した結果ではないとしている。
関西電力によれば、自社が2026年11月の託送料金見直しに対応するため料金の原価を再計算する中で、独自に今回の誤りを把握した。今後は最大714万件に上る対象契約を確認しながら、利用者への返還に必要な作業を進める。