台湾当局が公表した最新分析
台湾の国家安全局は2026年1月4日、中国によるサイバー攻撃の実態に関する年次報告を公表した。2025年に確認された攻撃件数は1日平均263万件に達し、統計を取り始めた2023年以降で大幅な増加となった。当局は、攻撃の多くが国家機能を支える分野に向けられている点を重視している。
エネルギーや医療分野への集中
報告書によると、攻撃対象は石油、電力、救急、病院といった社会基盤が中心だった。これらの分野では前年と比べて増加率が特に高く、社会生活への影響を狙った構造が浮き彫りとなった。交通や通信関連施設に対する侵入行為も多く確認されている。
軍事行動と連動した攻撃の特徴
国家安全局は、一部のサイバー攻撃が中国軍の行動と時期を合わせて行われたと説明している。中国が台湾周辺で実施した合同即応哨戒のうち、多数の事例で攻撃の活発化が確認された。物理的圧力とデジタル攻撃を組み合わせる手法が特徴とされる。
政治的節目を狙った活動
台湾側は、政治的に重要な場面で攻撃が強まった点にも言及した。頼清徳総統の就任1年演説や、蕭美琴副総統の欧州での活動時期に、ハッキングの増加が確認されたという。国内外への影響力行使を意図した動きと分析されている。
ハイブリッド脅威としての位置付け
国家安全局は、これらの動きを台湾全体への体系的な侵害と捉えている。サイバー攻撃、偽情報、軍事的示威を組み合わせる手法は、平時と有事の区別なく用いられていると指摘した。中国側は関与を否定しており、公式な見解は示されていない。